衣替え&衣類整理のラク・コツ3則

服が収まらない!見つからない!衣類収納の悩ましさが集中するとき、それが衣替えです。しまうのも出すのもストレス・フリー収納の秘訣は、衣替えしない派も必見です。

収納の悩みのなかでも洋服は大きなウエイトを占めていますが、選びやすい! 傷まない! 出し入れがしやすい! この3つが洋服収納のポイントです。そのポイントを押さえた衣類整理の基本と衣替えをラクにするコツをご紹介します。



たたんでしまう衣類とは?

ハンガー掛けの吊す収納をメインにしたいところですが、スペースに限りがある以上は、たたむ収納が衣類整理の基本。たたんだほうがいいと判断する基準はシワの気にならないもの、ハンガー掛けにすると肩に跡が残ったり、伸びてゆがんだりするものです。たたむのは面倒だと思うでしょうけれど、コンパクトにまとめることができたり、出し入れがしやすくなるというメリットもあります。 
たたむ衣類の代表は次のようなものです。 

  • 下着20160301_001.jpg
  • パジャマ
  • Tシャツ
  • ニット
  • カットソー
  • シャツ、ブラウス
  • ジーンズやコットンパンツ
  • シンプルでカジュアルなスカート
  • シンプルでカジュアルなワンピース

シーズンオフの衣類を保管する場合には、ジャケットやコートもたたんで衣装ケースにしまうこともあります。その際には折り目にタオルをはさんで、たたみジワがつかないように工夫しましょう。 



しまい方のポイント

20160301_002.jpg収納場所が棚でも引き出しでも、しまうスペースのサイズ合わせてたたみ上がりの大きさを揃えると、効率よくしまえます。基本は袖を内側に折り込んで、四角い形になるようにたたみましょう。 

Tシャツやニット、カットーソなどは引き出しに立ててしまうと探しやすいので、立ててしまう方向を決めて、引き出しの寸法に合わせるのがポイントです。 

ジーンズやスカートも仕上がりが四角くなるように、サイズを揃えてたたみます。 

シーズンオフの衣類は衣装ケースを縦に立ててから、下から上へ積み上げて収めると、重ねた衣類の重みで2~3割収納量が増えます。とはいえ詰め込みすぎるとシワになりやすいので、自分でアイロン掛けできないものやシワになりやすいもの、柔らかい素材のものは、平らに寝かせて積み重ねる方法にしてもいいでしょう。ただし、重ねる枚数は3~5枚程度に抑えてシワ予防を忘れずに。 
こうして普段からたたんでしまう収納を繰り返していれば、衣替えも軽く乗り切れます。 



衣替えのラク・コツ

20160301_003.jpg節の変わり目になると気重になる衣替え。何を着たらいい?と迷いながら、タンスやクローゼットから引っぱり出して着替えていると、季節の服が混在しするはめに。そのまま成りゆき任せにしていると、ダウンコートと夏服が隣り合わせになることもあります。そうなると、いま着る服を探すのにもひと苦労というわけ。 

スペースに余裕があって衣替えをしなくてすむとしても、混在状態では不便な思いをすることでしょう。収納スペースがどうであれ、着用するシーズンで分けておくのが得策です。 

ラク・コツ1:チーム分け 
いま着たい服が見つけやすいよう、シーズンで大まかに分けてチームをつくります。チームごとにひとまとめにしておくと、衣替えをするときに塊ごとに入れ替えができて、服の混在を最小限にくい止めることが可能。チームごとに収納ケースを割り当てておくとさらに重宝します。

  • 真冬の厚手服チーム20160301_004.jpg
  • 真夏にしか着ない服チーム
  • 秋冬の薄手服チーム
  • 春夏の薄手服チーム

なかには秋冬と春夏との区別が曖昧なことがあります。そんなときには色味や素材を目安に分ける手もありますが、無理に分けなくてもOK。あるいは、年間を通して着るチームというカテゴリーがあってもいいでしょう。その場合は、通年の衣類を出し入れしやすい場所にしまいます。

 

ラク・コツ2:入れ物のセレクト
チームごとにしまうための入れ物は、たくさんしまうという目的で選ぶ前に使い勝手を優先します。整理ダンスのような家具を置いて衣類を整理するとは限らない昨今では、部屋やクローゼットのサイズに合った入れ物であることも大事です。その入れ物=収納ケースですが、メーカーやショップによって素材、寸法、形態の種類が様々にあるため、収納ケースを置く場所の寸法としまいたいアイテムとの両立を考えて次のような視点で選びます。 

  • 出し入れのしやすい引き出し式は着る頻度の高いアイテム向き
  • 浅い引き出しは、下着やソックスなど小さなアイテム向き
  • 深い引き出しはTシャツやニット、ジーンズなどのアイテム向き
  • シーズンオフの衣類はフタ式でもOK
  • 積み上げるなら頑丈なプラスチックケース
  • 透明のプラスチックケースは中身が見えて安心
  • 高い場所にしまうなら紙製か布製の軽量ケース
  • 押入など奥行きのある場所にしまうならキャスター付き

同じ型の引き出しケースを揃えておけば、中身の引き出しを入れ替えるだけなので、よりいっそう衣替えが簡単です。 


ラク・コツ3:潔く処分
住む家や部屋のスペースで、しまえる服の量は限られています。衣替えドキになると、「去年は収まったのに今年は入らない!」という困った事態になる人も多いはず。そこで新たな収納ケースを買い足すと、入れ替える服の数が増えるばかりです。服の絶対量を決めて増えたら処分するというのが、素直な解決策ではないでしょうか。着ていない服が、誰にでも必ず何着かあります。衣替えのタイミングで処分! が来シーズンのためにもなることです。捨てドキの目安を参考にして早速実行しましょう。 

  • 今シーズン、とうとう着なかった
  • 過去3年ほど着た覚えがない
  • サイズが合わなかった
  • すでに流行遅れになっている
  • キズや型くずれなど見た目の劣化が明らか

こうしたチェックを通り越して、まだ愛着のある服があるかもしれません。そんなときには、リフォームして新たな服に再生する手があります。また、捨てるには惜しいし価値のある服は、フリーマーケーットやリサイクル店を通して上手に循環させましょう。 






この記事の担当ガイド
guide-40-210-260.gif

収納 ガイド 

すはら ひろこ

 

365日おうちのもやもや整理に取り組む 片付け・収納のエキスパート。

建築・インテリア・整理収納の資格と、豊富な経験に基づいた片付け術に定評がある。住宅の商品開発や収納用品のデザイン監修をはじめ、雑誌やテレビ、ラジオなどメディア出演多数。著書・監修書も多く、人気講師として各地でセミナーを開催。共働き主婦の目線から追求した収納法は、誰もが実践しやすくヤル気が続くと好評。

All About