主に使用するエネルギーはガスと電気。省エネできる製品はいろいろ!まずは「キッチン」の電気から見ていきましょう。
タイマー機能を上手に使います。必要時に沸かすか、温度設定をこまめに切り替えるだけでも省エネになります。
7時間以上の保温は、新たにご飯を炊くのとほぼ同量(※1)の電力を使います。ご飯は長時間保温しておくよりも、冷凍か冷蔵保存し、使用時に電子レンジで再加熱しましょう。
食品の詰め過ぎは、冷気の流れが悪くなり、庫内が均一に冷えないばかりか余分な電気を消費してしまいます。詰め過ぎには注意しましょう。また、ドアの開閉も冷気を逃さないよう手早くしましょう。
※1:東京電力調べ ※2:経済産業省・省エネルギー・センター調べ
料理やお湯など「キッチン」にガスは欠かせません。効率のよいガスの使い方を見ていきましょう。
食器を洗う場合は、お湯の温度を約10度下げることで、年間で約3%(※2)の省エネになります。
高くつきそうないイメージがありますが、手で洗うよりも食器洗い機を使ったほうが光熱費、水道代とも安くすむというデータがあります(資料は各メーカーより)。安く、かつ楽もできるなら、ご家庭の状況を考えて購入を検討してもいいかもしれません。
ケトルや鍋でお湯を沸かす場合は、炎が底からはみださない程度の火(中火)に調節します。底に熱効率の良い炎が集中することで、ガスの消費が押さえられます。またケトルや鍋の底が水で濡れたままだと熱効率が落ちますので、水を拭き取ってから火にかけましょう。
煮物などの料理には落としぶたをしましょう。味のしみ込みが早くなり、調理時間も短縮できます。
煮こぼれや油で汚れてしまったガスコンロは、汚れが火口に詰まるためガスの熱が2~3%ほど無駄になってしまいます。ガスのエネルギーを最大限活用するには、こまめな掃除は欠かせません。
家族が集まるリビングは、電気の大量消費スポット。掃除や付け替え、こまめなコンセント外しで節電を心掛けましょう。
家庭での電力消費量の約10%(※3)が、テレビといわれています。時間や、番組を決めて見る習慣を持つことで省エネの効果が上がります。またテレビやビデオデッキは、使っていない時にはコンセントを抜き、待機電力をできるだけ抑えると節約につながります。たかが待機電力ですが、ビデオデッキの消費電力の8割は待機電力と言われています。タイマー予約が少々不便ですが。
冷房時で1度高めに、暖房時で2度低めに設定するだけで、約10%の省エネ(※4)になります。また、カーテンやブラインドを使用するだけで冷暖房効果を高めることができるほか、フィルターの掃除などでも冷暖房効果はアップします。
白熱灯は温かな光色で落ちついた雰囲気を演出するほか、料理などをおいしく見せる効果があります。しかし蛍光灯に比べると3倍ほどのエネルギーを消費し、電球の寿命がつきるまでにかかる電気料金は、白熱灯が約9,000円、蛍光灯は約2,250円と4倍もの差があります(※)。蛍光灯の優れた経済性と白熱灯のような温かな色味を持った電球色の蛍光灯もありますので、交換することで光熱費の節約に一役買ってくれるでしょう。
また照明器具には、知らず知らずのうちに汚れが付き明るさが低下しています。こまめに掃除すれば電気代の節約にもつながります。
※参考
・ 地球を救うかんたんな50の方法(ジ・アース・ワークスグループ 竹内均監修・土屋京子訳 講談社 1,260円+税 )
掃除というと電気掃除機をすぐに思い浮かべますが、さっと取り出し、騒音も出ない"ほうき"と"ちりとり"は意外に便利です。もちろん電気代も必要ありません。しかしハウスダストははききることができませんので、掃除機と上手に組み合わせて使いましょう。
※3:省エネルギー便覧 ※4:環境省
電気、ガス、そして水道とあらゆるものを大量に使いがちなバスルーム。上手に使えば節約効果も大。
入浴は家族が時間を空けずに入ることで、追い炊きするエネルギーの消費が押さえられます。また、ふたをしないでおくと、2時間で約3度もお湯の温度が下がります。入浴後は必ずふたをしましょう。
通常シャワーは、1分間で12リットルの水を使うと言われています。一般家庭の浴槽は200リットルなので、シャワーを20分も浴びれた浴槽1杯分以上の水を流していることになります。頭をや体を洗っている時は、お湯を止めるようにしましょう。なお1日1分シャワー時間を短くすると、家族4人では年間で約5,400円もの節約(※5)ができるそうです。
浴室のカビ防止には湿気を追い出し乾燥させることが必要です。しかし、お風呂のお湯は洗濯に使ったり、また地震に備えて"浴槽のお湯は捨てないで"と言われています。そこで入浴後は浴槽にふたをして湯気を抑えるとともに、クルマのワイパーのようなゴムでできた市販の「水滴取り」で壁や鏡、天井の水滴を落とし、その後に壁拭き用の古いバスタオルなどで浴室を吹き上げます。少々面倒ですが、時間はそれほどかかりません。これをすることで浴室乾燥機や換気扇を回す時間が大幅に削減、電気代の節約になります。
※5東京ガス調べ
洗浄や暖房便座など、トイレも電気を使う場に。長時間使わない時はコンセントから外すなど、節電を心掛けましょう。
暮らしの中で省エネ習慣を身に付けることは、かけがえのない地球環境を守ることにもつながっています。ちょっとした手間ですが、慣れてしまえば手間とも感じなくなるはずです。地球にもお財布にも優しい省エネを、ぜひ実践してみてください。
使わない時は便座のふたを閉めましょう。これだけでも年間約9~11%(※1)の省エネになります。また就寝時や、長時間留守にする時にはコンセントからプラグを抜き待機電力を節約しましょう。
※1東京電力調べ
※参考(「照明」「掃除機(ほうき)」「浴室乾燥機・換気扇」)
・ラクラクできる63の知恵 節約生活入門(山本多津著 創元社 1,000円+税)
環境にも、そして家計にも優しい「省エネ」は、心掛けひとつですぐに実践できるものです。楽しく手軽にできる省エネについての書籍を紹介します。
創意工夫を楽しみながらラクラクできる節約ワザ63コを、「食費」「水道・光熱費」「衣料費」「その他」の4項目で紹介。快適な毎日の暮らしはそのままに、ちょっとした生活のムダを省くことで、無理することなく誰でもすぐに実践できる。
山本多津著
創元社
定価:本体1,000円+税
副題に「ヨーロッパ流エコライフ」とあるように、本書はスウェーデン、オランダ、ドイツ、イギリス、フィンランドの5カ国のエコライフ事情を紹介。著者の取材と現地体験をもとに、環境にやさしいヨーロッパ流れの「小さな暮らし」とは何かをわかりやすく説明している。もって他山の石とすべき、読んでタメになる本だ。
阿部 絢子 (著)
家の光協会
定価:本体1,300円+税
電気、ガス、水道、こららの光熱費を節約することは、二酸化炭素の削減につながり、ひいては地球環境破壊の防止に貢献する。では、どうやって光熱費を抑えるのか。本書には、日常生活で可能なあらゆる節約方法が述べられ、それによって年間でいくら節約できるのか、具体的な節約金額も明記されている。家庭に一冊必要な本。
平場健仁
風濤社
定価:本体1,200円+税