土鍋パーティ

年末年始に向けて友人知人、お客さまをお家に招いてホームパーティをされる方も多いと思います。どんなパーティなら喜んでいただけるのか、お悩みも多いと思いますが、心も体も暖まる土鍋料理はいかがでしょう?

土鍋の持つ魅力と、パーティを楽しくするテーブルコーディネイトの秘けつをご紹介します。

 

 

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これからのクリスマスや年末年始にかけて、ホームパーティを予定されている方も多いでしょう。どんなホームパーティにしようかとお悩みの方も多いと思いますが、いろいろあるパーティスタイルの中でも、特におすすめしたいのが「土鍋パーティ」です。普段の鍋料理にちょっとひと手間加えると、とても素敵なおもてなし料理に変わります

 

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土鍋料理がパーティに合う理由は、土鍋そのものの素材が醸し出す、温かく柔らかな印象にあります。場を和ませる効果があるので、集う方々の会話を弾ませてくれるでしょう。さらに、旬の食材をたくさん使えば、美味しく、もちろん、栄養満点に仕上がります。日本には「同じ釜の飯を食う」という言い回しがありますが、鍋料理にも同じことが言えると思います。ひとつの鍋から料理を皆さんで分け合っていただけば、親密度も増し、パーティもさらに楽しくなります

 

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ご招待する方に合わせてお鍋の中身をいろいろ変えれば、どんな方にも合うお料理になります。もちろん、小さなお子さんがいても大丈夫です。

 

 

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今回の特集にて、「土鍋パーティ」について教えていただいた、フルタニマサエさん。

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プロフィール
東日本料理学校公認『マダムマーサ・クッキングスタジオ』を主催。料理とともに菓子・テーブルコーディネート・マナー等、食文化もトータルして学べる教室を開いている。TV・雑誌等で、和・用・中のジャンルにとらわれない独自のアイディア料理を紹介している。

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土鍋でつくる料理がおいしく感じるのは、なぜでしょうか? それは、土鍋そのものにも秘密があります。土鍋は、熱をゆっくり食材に伝えるので、大根や里芋などの固い食材を、煮崩れせずに、ふっくら柔らかく煮ることができます。また、味もしっかり染み込みます。さらに、魚介類や肉類のタンパク質の食材からは、旨み成分であるアミノ酸をゆっくり抽出し、鍋料理全体の味を整えてくれます。ただし、旨み成分は強火の時にはアクに付きやすいので、アクは弱火にして、少量を取るようにしてください。

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「鍋料理はグツグツ煮る」と言いますが、土鍋料理はグツグツ煮ないことがコツです。固い野菜などは軽く下茹でをし、アクが出るタンパク質の食材は事前にお湯をかけておきます。葉物の野菜はさっと茹でたものを出来上がり直前に鍋に入れると、食感も良く見た目もきれいです。

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水切れがよく、見た目も美しい竹で編んだざるに野菜を用意すれば、テーブルをいっそう華やかにします。

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囲む鍋は1つでも、食器類は必ずひとりひとりのために、ていねいにしつらえることが重要です。お客様のことを考えて入念に準備しましょう。

主役の土鍋を選ぶときは、フタを取った状態の美しさを重視してください。大きさは、少し大きめのものを選ぶと、人数が増えた時にも対応できて便利です。

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全体のテーブルコーディネイトは、洋風や和風、中華、エスニックなど、鍋の料理に合わせてテイストを決めます。次に、カラーコーディネイトを考えます。始めに、メインカラーを決めましょう。色はあまり多く使わず、2、3色でまとめたいものです。シンプルにカラーを統一することで、落ち着いた雰囲気がつくれます。食器は、すべてが揃っている必要はありません。たとえば、4人用のセッティングでは、対角線に同じセットを。6人用でしたら、2組づつ3種類のものを置いても楽しい演出になります。取り鉢なども、鍋料理用のものを揃える必要はありません。ご家庭にある器を上手に活用して、食卓を楽しく演出しましょう。特にマット、ワイングラスなどのお洒落な小物は、工夫の見せ所です。

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最後に、食卓を彩る料理について紹介します。小皿は、作りおきができて調理も簡単な、冷たいマリネや和え物などが温かい鍋とよく合います。締くくりには、うどんやご飯を入れて、おいしいダシを楽しみましょう。ラーメンやお餅もおすすめです。食後は、冷たいゼリーやシャーベットなどの軽くさっぱりとしたデザートがとても良く合います。

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ジャパニーズモダンを意識したセッティング。鍋料理の取り鉢のほかに、取り皿も用意します(写真上)。エスニックを意識したセッティング。木製のプレートで雰囲気をつくります。小さな鉢は、珍味入れなどに使用します(写真下)。

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ご家庭にある小鉢や小皿を薬味入れに使いましょう。同じ形を3つくらい並べると美しく見えます。

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キレイにたたまれたナプキンは、それだけで
パーティを演出する素敵な小物に早変わり。

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土鍋パーティで使う、薬味入れなどの小物は、家にある器を工夫して使いましょう。ポン酢などの調味料も市販の瓶のままではなく、片口の器やミルクピッチャーなどに入れるとお洒落度がアップします。また小物選びは、機能性だけでなく、テーブルに置いても美しいデザインを選びましょう。

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①お玉置き:置き場所に困るお玉を置く、便利でお洒落なグッズ

②薬味入れ:普段は前菜を盛る皿も、薬味入れとして活躍

③骨・殻入れ:鶏の骨、海老や貝の殻を入れる器は、深さのあるものを

④ショウガ・ニンニク絞り

⑤:レモン絞り

⑥醤油入れ

 

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南ヨーロッパ地方の漁師町で生まれた「ブイヤベース」は、さまざまな魚介類と野菜でつくる栄養満点の一品です。ここではどんなホームパーティでも大人気間違いなしの「ブイヤベース」を土鍋にアレンジした「ブイヤベース風鍋」をご紹介します。

■材料

キャベツ:1/2
玉ねぎ(大):1個
ズッキーニ:1本
エリンギ:1パック
セロリ:1本
カニ:2本

海老:4尾(あれば有頭)
鯛:1尾
ムール貝:8粒
サフラン:0.5g
コンソメの素:1個
塩、こしょう:各適量

{キャプキャッチ}写真:ライフスタイルサフランを水少々に入れて色を出しておく。

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{キャプキャッチ}写真:ライフスタイルキャベツは芯を付けたまま半分に切る。玉ねぎ、ズッキーニ、セロリは1/4に切り、エリンギは縦1/2に切る。海老は背ワタを取り除き、鯛はうろこと腹わたを取って半分に切る。ムール貝はタワシなどできれいに洗う。

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{キャプキャッチ}写真:ライフスタイル鍋に食材をきれいに並べ、水2Lと(2)、塩、こしょう、水100ccに溶かしたコンソメ、だし汁を合わせたものを静かに注ぎ入れる。

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サフランはあらかじめ水に入れ、色素をよく抽出します。サフランが手に入らない場合は、ターメリックや紅花で代用することができます。海老や鯛は頭も入れて旨みを出します。貝類は、ムール貝の他に、はまぐりなども使えます。野菜は大きめに切って、見栄えのよい鍋料理に仕上げましょう。

この鍋料理には、冷やした白ワインがよく合います。お洒落なブイヤベース風の土鍋で、いつもと違った食卓を楽しんでみましょう。

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1. 魚の頭、骨等のアラを別鍋で煮、その汁を使うとコンソメの素はいりません。

2. 前ページでご紹介した以外の食材には、あさり、タラ、スズキ、いか、たこ、トマト、かぶ、じゃがいも、大根、ブロッコリー、カリフラワーなどがよく合います。ただし、じゃがいもを加える時は、煮過ぎてくずれないように注意してください。ブロッコリーなども加熱し過ぎると色が悪くなります。

3. 残り汁にご飯を加え、チーズを振りかけたリゾットは絶品です。