家族の記録・暮らしフォト

結婚式などの記念日や年中行事、子供の写真は、家族みんなの大切な宝物。そこで、楽しい思い出をたくさん残すために、上手な家族写真の撮り方を紹介します。また、撮った写真は飾りましょう。家族の会話がもっともっと増えますよ。

家族写真の魅力は3つ

家族写真の魅力は、大きく分けると3つあります。

(1)撮影している瞬間をみんなで共有する楽しみ。
(2)撮った写真を部屋に飾って心地よい暮らしを演出する楽しみ。
(3)10年後、20年後も記録として残り、いつでも撮影をした瞬間を思い出せる楽しみ。

そのため家族の記念写真は、シーズンごとに撮り、部屋のインテリアとして飾ることで家族間のコミュニケーションを促し、潤いのある生活にも役立ちます。

季節ごとに同じ場所で撮ろう

そんな家族の記念写真、撮影は、いつも同じ場所で撮るとよいでしょう。季節の移り変わりやインテリアの好みの変化も写真に残るからです。家の前で撮れば、リフォームなど、家の歴史も残ります。具体的な手順としては、まず三脚とセルフタイマーを使って、家族全員を画面に入れます。家の前でイスに座って、まるで写真屋さんに撮ってもらうような雰囲気にするのもよいでしょう。また、家族ひとりひとりのポジションをいつも同じにすると、成長の過程がはっきりわかります。

時間とともに移りゆく家族写真

家族写真の醍醐味は長い時間をかけての変化です。忙しさにかまけて、ついつい撮り忘れがちですが、後からでは撮影できないものなので、撮っておくと思い出深いものになります。フォトスタジオで毎年1枚でも、いい記念になります。

{写真}:ライフスタイル

毎年同じ場所で記念撮影

毎年5月になると近くの公園に「鯉のぼり」が出るので、その下で記念撮影。家族写真ほどはちゃんとしていませんが、それでも写真を見ると当時の記憶が蘇ります。
写真提供:H.T

{写真}:ライフスタイル

撮った写真はお部屋に飾り、インテリアとして楽しむ

家のあちらこちらに家族の写真を飾って、思い出を大切にするアットホームな暮らしを楽しみませんか。

毎日家族を送り出し、お客様を迎える玄関には、家族の集合写真を飾るのがおすすめ。季節が変わったらつねに新しい写真に入れ替え、久しぶりにいらしたお客様にもひと目で家族の成長がわかるようにしておきます。リビングには、フォトラックなどのボリュームがありインテリア性のあるものを。写真と共に空間を演出する存在となります。子供部屋は、キャラクターやかわいいデザインのフレームで楽しい雰囲気をつくりましょう。サニタリールームやトイレなどには、観葉植物と一緒に飾ると素敵なインテリアコーナーが生まれます。

{写真}:ライフスタイル

たくさん写真を撮ろう

家族写真は、プロのカメラマンよりも身内のほうが、イキイキとした表情が上手に撮れます。人物を素敵に撮るコツは、カメラを意識させないこと。実はその秘けつは、飽きるほど撮ることです。いつも家族にレンズを向けていれば、撮られることにも慣れてきます。デジタルカメラならフィルム残量の心配もありません。とにかく数多く撮ってください。プロのカメラマンは、仕事となると使うのがたった1枚でも、ものすごい枚数の写真を撮ります。皆さんの目に触れるのは、そんな数百枚分の1なので、"いい写真"であるのは当たり前なのです。

楽しんで撮れば素敵な瞬間が訪れる

人物を撮るときの方法としておすすめなのが、撮影の時に音楽をかけること。無意識のうちによい表情が生まれます。子供ならテレビを見ているなど、何かに夢中になっている時がシャッターチャンスです。
また、テーマを決めて撮影する方法も試してみてください。いつもの笑っているポーズだけではない、新しい発見があるはずです。そして一番大切なことは、楽しく写真を撮ること。楽しい写真にしよう! と思っていれば、必ず素敵な瞬間が撮れるようになります。

撮られることに慣れさせよう

常日頃からカメラを向けていれば、子供はカメラに向かって自然に笑えるようになれます。子供のいい表情を撮るには根気も必要ですが、それに見合った結果が得られることも多々あります。

{写真}:ライフスタイル

テーマを決めて撮影

「あなたに会えてよかった」という
テーマで撮影した1枚。
写真教室などでも、
テーマを決めて撮影するレッスンがあります。

{写真}:ライフスタイル

誕生日は家族写真撮影のいい機会

家族の記念日の中でも、特に記憶に残るのが誕生日です。誕生日はケーキと一緒の構図が、お祝いの雰囲気が伝わる、華やかな写真になります。誕生日の人がケーキの前に座り、家族の集合写真にするといつまでも残る記念になります。

年中行事や家族のイベントも記録として残したいものです。9月でしたら敬老の日。親類が集まったら、おじいちゃんおばあちゃんを中心に毎年記念写真を撮りましょう。今年はお嫁さんが来た、お孫さんが一人増えたなど、まるで家系図のような写真が増えていきます。また、お孫さんと話したり遊んだりしている時の優しい表情も、おさえておきたいテーマです。

お祝いの場は、普段見られない姿を写せます

お祝いの場となる誕生日は、人も集まりますし、みんな笑顔のいい写真が撮れるチャンスです。普段はなかなか撮れないちょっとハメを外した場面は、いい思い出にもなります。

{写真}:ライフスタイル

子供の成長には必ず記念写真

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孫に関することならば、
ご両親も喜んで写真に写ってくれるはず。
子供の成長の節目節目は家族写真のチャンスです。
写真提供:H.T 

孫と一緒で暖かい写真に

おじいちゃん、おばあちゃんと孫とのなにげない写真は、触れ合いの感じられる暖かい写真になります。

家族旅行は家族写真の宝庫

家族での旅行は、
家族写真が撮りやすい機会がたくさんあります。
いつもと違うシチュエーションに顔もほころびがち。
旅行の記録ともども、
家族写真もたくさん撮っておきましょう。
写真提供:H.T
{写真}:ライフスタイル

動物と一緒に撮る

シャッターチャンスは、なにげない日常生活の中にもたくさんあります。例えば、ペットなどの動物と一緒に撮るとよい表情が得られます。自宅のペットや近所で飼っている犬や猫、公園にいる鳥、動物園などはよい写真が撮りやすい場所です。

親子や兄弟で撮る

親子や兄弟で撮ってみると、姿形やポーズが似ているのがよくわかる面白い写真になります。食べる、飲むシーンは、心理的にリラックスしているので自然な雰囲気が撮れます。おいしそうな表情はアップで撮るなどアングルを変えてみるとよいでしょう。行楽地に出かけた時などは周りの背景も含めてフレーミングを考えましょう。

お手伝いの風景を撮る

また子供のお手伝い風景は、とてもよい記念になります。家事や洗車のお手伝いなど、さまざまなシーンに注目しましょう。ちゃんとお手伝いができたら、褒めてあげる。そこにまた、よい表情が生まれ、シャッターチャンスとなるでしょう。

動物と一緒で自然な笑顔

ペットとの写真は、いきいきとした表情が生まれます。意識しなくても自然といい笑顔ができるのです。ただしペットと子供の撮影には根気も必要です。また矛盾するようですが、被写体が飽きる前に終わらせることも大切です。

{写真}:ライフスタイル

やはり兄弟は似ている?

兄弟で撮ると、客観的に見ることができて、
日常のしぐさでも面白い写真が撮れます。
細かい仕草や表情が似ていて、「兄弟だなぁ~」と
しみじみ感じることができるかもしれません。
{写真}:ライフスタイル

見る人を幸せにする食べているシーン
美味しいものを食べているときは、幸せな顔をしています。そんな食べている写真は、見る人の気持ちも幸せにしてくれます。一心不乱に真剣に食べている様子も、見ていて楽しいものです。
写真提供:H.T
 
{写真}:ライフスタイル

後ろ姿は気持ちを伝えます

後ろ姿の写真は、情景と気持ちを伝えてきます。
おそらくこんなことを思っているんだろうな、
こんなことを話しているんだろうな、と
想像しなが見ることができて、
楽しめるアングルです。
{写真}:ライフスタイル



{コラムキャッチ}:ライフスタイル

{写真}:ライフスタイル

今回の特集にて、上手な家族写真の撮り方を教えてくれた写真家の稲田浩男さん。

日本大学芸術学部写真学科卒業。イナダ・スタジオ代表。専門は広告写真。(社)日本広告写真家協会会員、(社)日本写真家協会会員。1983年、陶芸に魅せられて笠間に居を移す。現在は、カメラマンとして仕事をする一方、笠間でアマチュアカメラマン向けの写真教室や展覧会を開催。

上手よりも"魅力的"を目指す

でき上がった写真を見て、"撮影した時のイメージと違うな"と思うことはよくあります。人間の目とはいい加減なもので、見たいものはよく見え、見たくないものは見えなくなってしまいます。しかし写真では、見たいものも、見たくないものも、そこにあればハッキリと写ってしまいます。すると、できあがった写真は、自分のイメージしたものとは異なるものになってしまうのです。

上手な写真を撮る技術は、一朝一夕ではなかなか身に付きません。しかし以下の点に気を付ければ、いわゆる記念写真的なものから脱却し、魅力ある写真になります。まずは四角いファインダーの中に、被写体のすべてを入れなければいけない、という固定概念を捨て、見せたいポイントが大きく写るようにしましょう。

手ブレに要注意

またピンぼけの80~90%は撮影時の手ブレが原因のようです。最近のカメラは小さくて軽いものが多く、シャッターを押す際にカメラが動いてしまうためにブレてしまいます。カメラは両手でしっかり持ち、脇を閉めて撮影しましょう。

被写体に近づく

最近では廉価なカメラでも3倍程度のズームが付いているものが多いですが、ズームを使うとブレる確率が高くなりますので、とにかくもっと被写体に近付いて撮影してみましょう。「えっ! こんなに!」と思うくらい近付きましょう。またその方が、被写体とも話がしやすく、結果いい表情が生まれます。またカメラから目線を外すと、より自然な雰囲気が出てきます。

{写真}:ライフスタイル

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縦位置で撮る

写真というと横位置が多いと思いますが、縦位置で撮影すると、横位置とは異なる雰囲気が出てきますし、余計なものが写るスペースが少なくなりますので、見るべきポイントも絞られます。そのためポートレートには、縦位置がオススメです。またその際、被写体に近付くこと、そして背景にも注意すると、よりよい写真が撮れます。背景はすっきり、ごちゃごちゃしていない方が、被写体がハッキリ見えるようになります。

{写真}:ライフスタイル

{写真}:ライフスタイル

アングルを変える

たとえば上から覗き込むように、たとえば下から見上げるように、いつもと違った角度から撮影すると、なかなか魅力的な写真が撮れることがあります。なお画角をナナメにすることで、不安定な感じを表現することもできます。

{写真}:ライフスタイル

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{写真}:ライフスタイル

背景を作り込む

クリスマスカードや年賀状の写真を撮影するときには、背景を作り込んでみてはいかがでしょう? 作るといってもシーツなどの大きめの布を背に敷くだけ。それだけでグッと本格的な写真になりますし、写真の雰囲気も作れるようになります。また、文字を書くスペースを空けて撮影することも大切です。

{写真}:ライフスタイル

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写真提供:H.T
 
フォトフレームにこだわる

家族で撮った写真は、アルバムにしまってしまうと見る機会が少なくなってしまいます。好みやお部屋に合わせたフォトフレームを利用して、家中に飾って楽しみましょう。

絵画のように、額に入れて飾る

季節ごとに家族全員で撮った写真は、通常のフォトフレームではなく、絵画用の額に入れて飾るとアート感覚のイメージになります。

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身長計付きフォトフレーム

お子様の成長過程がわかる、子供部屋のインテリアとして、また出産のギフトとしても喜ばれます。

かわいいキャラクターが付いたものなど、いろいろなデザインがあります。

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手作りのフォトリース

お部屋のインテリアとして、オリジナルフォトリースをつくってみましょう。市販のフォトフレームに、手づくりリースを組み合わせるだけで出来上がります。

リースは、市販されている蔓やドライフラワーなどを使うと、ナチュラルな雰囲気に仕上ります。

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写真が飾れるレター&フォトラック

遠方に住んでいる家族や友人からの手紙が、写真とともに整理できます。
大切な人をいつも身近に感じることができる飾り方です。
 
{写真}:ライフスタイル

思い出のモノも一緒に飾る

ボックス型のフォトフレームには、写真を撮った時に拾った木の実を付けたり、
花や落葉をいっしょに飾ると思い出が鮮明に残ります。
{写真}:ライフスタイル