「学校や塾のテストで良い点数をとる」「偏差値の高い学校に進学する」といういわゆる「学力」を育てることだけが、子供が社会で活躍出来る人財に育つために必要な要素ではありません。
では、その他に、子供が将来幸せになるためには、どのような能力を小さいうちから育てておく必要があるのでしょうか。
「学校や塾のテストで良い点数をとる」「偏差値の高い学校に進学する」といういわゆる「学力」を育てることだけが、子供が社会で活躍出来る人財に育つために必要な要素ではありません。
では、その他に、子供が将来幸せになるためには、どのような能力を小さいうちから育てておく必要があるのでしょうか。
学力さえあれば将来活躍出来る?
その能力を知るために、今回は、国が行っている2つの調査データをご紹介しながら話を進めていきたいと思います。
「社会人基礎力」とは、経済産業省が提唱する「職場や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎知識的な能力」のことで以下の表のようにまとめられています。
実際に新卒採用や入社後の人財育成において「社会人基礎力」を重視している企業は、約9割となっており(経済産業省 H18年 社会人基礎力に関する緊急調査より)、採用時においては、基礎学力とともに重視されています。
PISA調査とは、OECDが進める国際的な学習到達度に関する調査のことです。2000年から、3年おきに2009年まで調査が行われました。PISA調査で行われるテストは、知識を問う従来のテストとは異なり、「身につけた知識や技能が、学校生活や社会生活など日常の場面で活用出来るか」(PISA型学力)が問われます。
例えば、自らの知識を応用し、様々な資料や表・グラフの中から必要な情報を整理・要約する。また、それに対する自らの考えを、文章や図など様々な表現方法を使いアウトプットする問題が出題されます。
将来社会に出れば、
など、身につけた知識や技能を活用すべき場面が必ずあります。
また、スポーツ選手も、
など、学校や塾で身に付けた基礎学力を活かす場面が、活躍を望めば望むほど必ず生じて来るはずです。
では、どのようにすればそれらの力を育てることが出来るのでしょうか。結論からお伝えしますと、これらの力を育てるのには、そういった力が必要となる場面を数多く経験することが大切です。公立の学校でもそういった場面は増えつつありますが、まだまだ不十分なのが現状です。まずはご家庭で、学校で学んだことを応用出来る機会を作り出してあげてましょう。
例えば、
など、学んだ知識を活用出来る場面は、日常生活の色々なところに転がっています。
また、読解力・分析力・創造力・表現力などを磨くために有効なツールを身につけておくことも将来役に立つでしょう。
その一つの方法がPISA調査のランキングで常に上位に位置している、フィンランドで実際に行われている教育法です。例えば、カルタ(マインドマップ)と呼ばれる図を使い、情報を論理的に整理したり、組み合わせて新しいものを生み出したりする授業が行われています。
また、子供に対して「なぜ?」という問いかけを頻繁にし、物事を論理的に理解・説明することも重視されています。
こういったツールや問いかけを日常生活の中で使用することによって、より効果的に社会人基礎力やPISA型学力を身につけることが出来るでしょう。
目の前の成績を上げることや、受験合格といった短期中期の目標だけを教育の目的にするのではなく、長期的な視野に立つことも大切です。
「将来子供の夢を叶えるために、本当に必要なことは何なのか。」
是非この機会にご家庭の教育方針について、様々な角度からお考えいただければと思います。