インテリアとして楽しむ多肉植物

色や形がユニークで、不思議な存在感をもつ多肉植物は育て方が簡単なこともありインテリアとしての人気が高まっています。今回は多肉植物の魅力と楽しみ方についてご紹介しましょう。

 

サボテンやアロエ以外にも多種多様な姿の多肉植物

多肉植物とは、砂漠や海岸のような乾燥した厳しい環境に対応できるよう、葉や茎、根に水分を蓄えることのできる植物のことをいいます。

サボテンやアロエなどが身近ですが、そのほかにも実に多様な形態が存在します。葉が球形のもの、星や珊瑚のような形をしたものなど、まるで自然が作りだした作品のような形態には、普通の草花とは異なる不思議な魅力があります。

色は緑のほかに、朱、紫、黒など多彩で、春と秋の乾燥期に紅葉する種類もあります。また多くの多肉植物が、可憐な花を咲かせることも特徴のひとつです。

ユニークな姿とかわいい存在感から、多肉植物はインドアグリーンとして注目を浴びています。

{コラムキャッチ}:ライフスタイル

多肉植物をインドアグリーンにすると、その愛らしい姿から、グリーンとしてのさわやかさや清潔感を保ちつつ、温かみのある雰囲気が漂います。

{写真}:ライフスタイル

{コラムキャッチ}:ライフスタイル

今回の特集で「多肉植物」について教えていただいた、松山美紗さん。

{写真}:ライフスタイル

<プロフィール>

フラワーアレンジメントの分野から、多肉植物の世界に転身。カクタスクリエイター羽兼直行氏に師事したのち、独立。現在、多肉植物を専門に扱うブランド「solxsol」にて活動中。

水や肥料の調節で、小さくも大きくも育てられる

ユニークな姿ばかりではなく、育てやすさも多肉植物の大きな魅力です。

室内で育てる場合は、日射しの入る窓辺や棚の上などに置きますが、水やりは土が完全に乾いたときだけでよいため、通常の観葉植物より手間がかかりません。また適応力が高く水や肥料を少なめに与えることで、小さな姿のまま育てることができます。もちろん大きく育てることも、美しい色や花を楽しむこともできます。

多肉植物は、強い日射しと多湿にさえ気を付ければ、一年中室内で楽しめる育てやすい植物なのです。 

多肉植物は、ほとんどの種類が花を咲かせます。開花させるには日当てをすることが大切です。

{写真}:ライフスタイル

室内、窓辺、テーブルで、それぞれ異なる多肉植物を

ユニークな形を見ているだけで楽しくなる多肉植物。インテリアとして上手に活かす方法をご紹介します。まずはリビングでの上手な置き方です。

くつろぎの時を過ごすリビングには、グリーンが鮮やかで形が楽しめる背の高い柱サボテンや、肉厚で幅広の葉を花のように何枚も重ねるエケベリアの種類がおすすめです。置いてあるだけで目を引くユニークな形は、植物というより可愛がっているペットのような存在になりそうです。

光が射し込む窓辺には、小さめでユニークな形のものをいくつか並べて楽しみましょう。マグカップやお洒落な器を鉢にすれば、雑貨感覚の愛らしい演出となります。また広めのテーブルには、多彩な組み合せの寄せ植えがおすすめです。さまざまな色と形をした多肉植物が組み合わさることで、華やかさがお部屋いっぱいに広がります。生育環境が似ている種類を組み合わせると、管理もラクになります。  

{写真}:ライフスタイル

広めのテーブルには、多彩な組み合せの寄せ植えで、お部屋を華やかに彩りましょう。

{写真}:ライフスタイル

キッチンにはアロエがおすすめ

キッチンには、直接日光が当らなくても育てられ、耐寒・耐暑に優れているアロエがおすすめです。アロエベラという種類ならジュースやヨーグルトなどに入れて楽しむこともできます。インテリアのアクセントとしてカウンターに置くには、葉の形が個性的で色も多彩なクラッスラやセダムなどの種類がよいでしょう。

サニタリースペースにはハオルシアを

サニタリースペースには、湿気に強く緑色の葉が美しいハオルシアの種類がおすすめ。瑞々しい葉は眺めているだけで心をリラックスさせてくれます。きれいな貝殻を鉢として使えば、南国のリゾートのような雰囲気を演出してくれます。

寝室や書斎には愛らしい小さめの種類を

寝室や書斎などの個室には、ハート型の葉をしたハートカズラや、葉に触れると芳香が漂うアンボイニカスなどの小さめで楽しめる種類を選びましょう。ベッドサイドや棚に置いてあるだけで、部屋が愛らしい雰囲気に変わります。

暖かくなっていくこれから、夏型の多肉植物を育て始めるのにはよい季節です。まずは、お気に入りの種類をひとつ選んで、室内のインテリアとして育ててみましょう。

{写真}:ライフスタイル

爽やかで耐湿性のあるハオルシアが体と心をリラックスさせてくれます。

 

{写真}:ライフスタイル

寝室には、愛らしい小さめの種類を置いて、癒しと安らぎを演出してみましょう。

 

育て方が簡単、人気のある多肉植物

眺めているだけで、その不思議な形に心が癒される多肉植物。誰もが簡単に育てられる、人気の多肉植物をご紹介します。

{写真}:ライフスタイル

アフリカのバオバブを小さくしたような種類です。身近に置けば春の新芽から秋の落葉まで、季節の移り変わりを楽しむことができます。

 

{写真}:ライフスタイル

緑色の丸い棒状の葉は、春と秋に紅葉します。寒さに強く育てやすい種類で、春先には茎の先から放射線状に黄色の花を咲かせます。

 

{写真}:ライフスタイル

小熊の手を思わせるような形からこの名が付いています。ふっくらとした淡い緑色の葉には、かわいらしいうぶ毛が生えています。秋にはオレンジ色の花を咲かせます。

 

{写真}:ライフスタイル

小さな球形の葉がいくつも連なり、鉢の外に垂れ下がります。人気のある種類で、日当りのよい場所で育てると、秋には小さな白い花を付けます。

 

{写真}:ライフスタイル

石のような姿から「living stone」、生きている石というニックネームで知られています。冬型の植物なので冬に成長し、かわいらしい白い花を咲かせます。

{写真}:ライフスタイル

小型のアロエの種類で、全体が淡いブルー系で八重咲きのバラのような形をしています。よく日に当てると、秋にはオレンジ色の花を咲かせます。

多肉植物を専門に扱っているオンラインショップ「ソルバイソル」。定番ものから話題の種類まで、常に200種類以上の多肉植物を揃えています。こだわりの鉢に植えてある植物は、おしゃれなインテリアとしてそのまま飾ることができます。また、多肉植物以外にも栽培キットやガーデニング雑貨も取り揃えています。

{写真}:ライフスタイル